團十郎稲荷

歌舞伎十八番を制定した七代目市川團十郎は、箭弓稲荷神社を崇敬していました。團十郎は、箭弓稲荷神社境内にあった旅籠に篭って、歌舞伎演目“葛の葉”や義経千本桜のうち“狐忠信”で演じるく狐の所作>の精進と大願成就を祈願します。その甲斐あって、初春の歌舞伎興行は大盛況。團十郎は箭弓稲荷神に心より感謝して石造りの洞を建立して大願成就の報告を行います。なお、演目を演じた際には、境内の樫の葉を懐にして臨んだと言われています。それ以降、團十郎に肖りたいと江戸の歌舞伎役者が挙って箭弓稲荷神社参詣に訪れました。